印泥

ここ数日でいくつかハンコの作品をご紹介してきましたが
このハンコの赤い色は
家庭で使う印鑑用の朱肉とは異なり日本画や書作品に印を押す時に使う
印泥(いんでい)と言う中国で作られる印肉を使います
印泥は硫化第二水銀+印泥作家秘伝のあぶら+「モグサ」を
練り合わして製作され
光明 美麗 箭簇 古色 宝藍 牡丹 十彩 式熊 金色 銀色 樟州印泥
などの種類があります
印泥に含まれる「硫化第二水銀」は通常の生活環境では害性はありません
印泥の色は朱色に近いものや濃い赤などいろいろありますが
私は前衛書作品によく合うので濃い赤色の美麗(びれい)を使っています
d239 d244
印泥は陶器の蓋つきの入れ物にに入って売られています
上写真の印泥は唯一持っている朱色です(何年経っても未使用のまま)
新しいものは付属の右端のヘラでよく練り こんもりとお饅頭型にします
左手に印泥の器を乗せて 右手で印をポンポンと軽く叩くようにして
しっかりと印面につけます

紙に押す時は下のような印褥(いんじょく)の上で押します
d248左側の黒い印褥は1月に他界した書道の師匠から
お元気だった昨年夏にいただいた師匠愛用の品です
右は私が普段使っている鹿皮の印褥
良い作品が書けた時には報告を兼ねて師匠愛用の品で印を押しています

下段は印矩(いんく)
印を押すとき 印影がゆがまないように位置を定めるT字形またはL字形の定規を
置いてから押すと 万が一押した印影がかすれてしまっても
印矩を動かしていなければ再び同じ場所に押すことができます
左は師匠の愛用の品 右は私の携帯用の小型のもので お豆さんの彫刻が施されています
左は黒檀 右は紫檀でできています

この印泥の入った器を左手に乗せるときの感触!!  私は硬く冷たい陶器よりも
木製の軽いものが好みで 骨董市などで香合を見つけては入れ替えています
左からくるみ 杉 漆塗り 紫檀
d245木製の場合は油が滲み出るので 中に漆が塗ってあるものか 黒檀、紫檀なら大丈夫です
d246上の二つは堆朱(ついしゅ)と言う朱漆(しゅうるし)を何層にも塗り重ね
その上に文様を浮彫りしたもので
堆朱の中でも左のような黒漆を用いたものは堆黒(ついこく)と言います

右の赤い堆朱は私の手に一番なじむ30年来の愛用品で
中身が残りわずかになったので 師匠にいただいた印泥に入れ替えました
中身のお陰で普段使いから特別用に格上げです
眺めるだけの高価なものはとても買えないし特にほしいとも思いませんが
惜しみなく使えて手になじむ道具は何よりの宝物です
こういうものが10代の頃から趣味だったので 年より臭いとお友達に呆れられていました
もうひとつ 印泥を入れている掘り出し物の香合があるのですが
長くなるので次回に・・・

“印泥” への4件の返信

  1. コドモ・ドラゴンの父さま  こんばんは
    おたくっぽい内容にお付き合いくださって有難うございます。恐縮でございます
    次々と興味が目移りしていくところが楽しくもあり欠点でもあります。
    どれも極めないままに次へと移って行くので結局はタダモノ止まりになっています
    もうこのへんで落ち着きたいところですが まだ未知の先があるかもしれないですね

  2. こんばんは。
    それぞれの分野には、その分野に特有の道具や扱い方があり、それに連動してこだわりもあるものとわかってはいますが、それにしても私にはあまりにも縁の遠いもので、その奥の深さには(と言うか、深そうだなと感じるだけですが)ただただ感心するばかりです。
    元はと言えば、「書」から始まったんですよね?
    そこから、こういうオリジナリティーの高い創作に興味が広がるあたりが、やはりタダモノではないですね。

  3. しましま隊長さま  こんばんは
    地味~な趣味を長々とご覧いただきまして恐縮でございます
    どうも好みが常に両極端で 古いものと流行りのもの 和ものと洋もの等など・・・
    どっちも好きみたいなんですけど AB型だから???
    若い頃は誰も共感してくれないので一人で楽しんでいましたが
    この頃は違和感なく年相応になってきたのでついつい表に出してしまいました

    しましま隊長さまはこんな何の役にも立たないことを語らなくても
    大勢を保護したり助けてあげられる偉大なお方です!!!
    しましま部隊の皆さまも なまやんもメダやんカダやんも そしてポンちゃんも
    ほかにももっともっといらっしゃるはずです!
    いつ何時でも全力挙げてレスキューされて敬服しております

  4. ハンコシリーズ、楽しませていただきました!
    と言うよりも、ほへぇっと指をくわえて見ている感じで(笑)

    赤い色、気になっていたんですよ。
    モニターのせいかな?とか思ったりしていたのですが、
    やはり特別なものだったのですね♪

    chabinmamaさんのこだわりはにいつも驚かされていいます。
    私にはそんなに語れるものが何もありませ~ん(>△<)

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