白い壷と壁新聞

今日は父の命日です
父のことを思い出していると 私の「絵」のルーツとテーマが手繰り寄せられます
私は幼少の頃から家でお絵かきをして遊んでいる時間が多く
家にいることが大好きなインドア派です
父も絵が好きで よく私に教えてくれました
小学生の頃『家にある壷を描いてごらん』と父が言いだして
お手本に一枚描いてくれました
父が一番お気に入りだった白い壷を鉛筆で描きながら
光のあたる部分と影の部分の表現の仕方を父独自の技法を駆使して
熱心に教えてくれました
e1042 完成した絵は鉛筆で書いてあるのに
本物そっくりの白い壷だったのを 鮮明に覚えています
それを真似ていろいろな壷の絵を何枚も何枚も描きましたが
父の白い壷の絵を超えるものは描けませんでした
なんでもないただの壷のようですが こんもり優しい形と柔らかい白と
つるつるしすぎない質感が大好きで 強引に貰い受け 阪神大震災を
何とか乗り越えて今も我が家の床の間に鎮座しています
後に水墨画の基礎である四君子や俳画なども 短期間だけ習ってみたものの
本格的に絵を習ったことはないので やはり私の原点は父と描いたデッサンです

犬の絵を真剣に描いてみたのは小学校4年生か5年生のときに
クラスで班ごとに制作した壁新聞がきっかけです
私達のグループの新聞タイトルがどういういきさつだったのか 『名犬』 と決まり
私が毎回犬の絵を担当しました
第1号の発行で題字の横にコリー犬を描いて貼ったら
みんなにとてもほめてもらったのが嬉しくて毎号いろんな犬を描き続けました
描いていく中で 困難を極めたのが白い犬です

r21当時うちにいたリックちゃんが
白い犬でしたので よくスケッチをしましたが
描けば描くほど白い犬には見えなくなってしまいます
色のついた紙に白い絵の具や白の色鉛筆で描けば
白い犬に見えても 白い紙にはどうしてもうまく描けません
その頃から これが私の永遠のテーマとなっています
うちのわんこ達がみんな白いのは偶然で
わざわざ白い犬を捜したのではありませんが
どんなしぐさもたまらなくかわいくて 一番身近で最高のモデルさんたちでした
「白い紙に白い犬を描くこと」 このテーマが今回の個展でもベースラインになっています